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トラック運転業務に潜む日本語の壁

外国人が日本でトラックドライバーとして働く場合の日本語能力のポイント

トラックドライバーの仕事は、日本語での現場対応・伝票確認・口頭指示の理解が多く、日本語能力の高さがそのまま業務適性につながる職種です。

N2以上の外国人であれば、中型・大型トラックにも対応でき、高収入を狙うことが可能です。

1. 必要な日本語能力(N4では厳しい。N3以上が現場基準)

Point1N3以上が現場で求められる理由

特定技能ビザの要件は「日本語N4相当」ですが、実務のトラック業務は N3以上 が必須です。

【理由:日本語での複雑なやり取りが多い】
・納品先の受付での指示理解
・配送伝票の読み取り
・現場担当者との口頭コミュニケーション
・トラブル発生時の電話対応
・荷主からの説明の理解
・道路アナウンスや交通情報の音声理解

これらを正確に理解できない場合、重大トラブルにつながるため、企業は日本語力を最重要視します。

2. トラック業務はタクシーより日本語負荷が高い

Point2やり取りの量が多く、内容も複雑

タクシーはアプリ配車が主流で、対面の会話が少なく日本語の負荷が軽めです。

一方でトラック業務は現場での会話・指示理解が必須となります。

【トラック業務で必須となる日本語例】
・「○番ゲートに来てください」
・「今日は積み込み順が変わりました」
・「荷札をここに貼ってください」
・「この伝票の指示通りに並べてください」
・「遅れる場合は必ず電話をください」

これらを理解できないと、現場が混乱し、企業側の信用にも影響します。

3. トラックの種類で求められる日本語レベルが変わる

Point3業務内容ごとに必要な日本語能力

トラック業務は種類によって日本語負荷が異なります。

【① ルート配送(食品・宅配・コンビニ)】
・日本語負荷:中
・決まった配送先で同じ担当者
→N3でも対応可能、N2なら安定

【② 中型・大型トラック(配送業・建築)】
・日本語負荷:高
・荷主ごとに指示が違う、変更指示が多い
→N2以上が望ましい

【③ 長距離・フリー便(スポット便)】
・日本語負荷:非常に高い
・毎回違う荷主、複雑なトラブル対応
→日本語が上手でも難易度は高め

4. トラック現場が外国人に求める能力(日本語以外)

Point4時間管理・丁寧さ・報告義務

トラック業務には日本語以外にも重要な能力があります。

【現場が求める3つの能力】
①時間管理能力
…配送は遅延が全体に影響し、遅刻は重大問題

②丁寧さ・正確さ
…荷物の破損・積み間違いは大きなクレームに直結

③報告・連絡・相談
…事故・遅延・迷ったときは即連絡がルール

これらの能力が不足すると現場は混乱し、配送会社が受注を継続できないリスクにもつながります。

5. トラックドライバーの給与相場

Point5日本語力 × 車種 × 仕事内容で給与が変わる

日本語能力と車種、仕事内容によって給与水準が大きく変わります。
・東京・埼玉の中型:25〜30万円
・大型:30〜40万円以上可能
・地方のルート配送:20〜25万円前後

N3〜N2レベルの外国人であれば、ルート配送は問題なく対応でき、タクシーよりも給与は高めです。